野鳥図鑑

11月

解説:飯島大智・佐藤望

アオゲラ

アオゲラ 全長:29cm
日本固有種であるキツツキの仲間です。南は屋久島、北は青森県まで、標高2000m以下の森林にひろく分布しています。特に広葉樹林で生活するのを好みます。

アカゲラ

アカゲラ 全長:24cm
日本の森林にひろく生息する中型のキツツキは、頭やお尻の赤色が目立つ種です。オスは後頭部の羽が赤色である一方、メスは黒色であることからオスとメスの見分けがつきます。

イヌワシ

イヌワシ 全長約90cm
翼を広げた長さは2mを超える大型の猛禽類。後頭部の光沢のある黄色の羽毛が美しく、ノウサギや大型の鳥類などを食べています。断崖や大きな木のうえに巣を作って繁殖しています。

ウソ

ウソ 全長:15cm
口笛のような澄んだ鳴き声が特徴です。オスの頬は温かみのある桃色が目立ちます。メスは全身がベージュ色でおしゃれです。主に1500m以上の標高の高い場所で繁殖します。

エナガ

エナガ 全長:14cm
亜高山帯から低地にかけて周年見られます。体の半分を占めるほど長い尾羽が特徴で、ドーム型の巣をコケで作ります。北海道に生息する亜種シマエナガは顔が真っ白で有名です。

カケス

カケス 全長:34cm
翼の青色が美しい、カラスの仲間です。数羽で群れを作り生活しますが、警戒心が強く、じっくりと観察する機会はなかなか訪れないかもしれません。高原でも1年を通して見ることができます。

カワガラス

カワガラス 全長22cm
カラスという名前がつくが、中型のツグミ類です。川の周辺にいます。主な餌はカワゲラなどの水生昆虫。ときに川の中を泳ぎながら餌を探します。岩間にコケなどで巣を作ります。

キクイタダキ

キクイタダキ 全長:10cm
日本で最も小さい小鳥で、本州では繁殖は標高1500m以上の針葉樹林で行い、越冬期にも標高1500m以上の森にもいます。頭部の羽が菊に見えることから「菊頂」と名付けられたようです。

キバシリ

キバシリ 全長約13cm
主に亜高山帯の針葉樹林で繁殖します。冬には、低地の森林でも見られることがあります。個体数は多くなく、なかなか見ることができません。

コガラ

コガラ 全長:12cm
標高1000m以上の比較的標高の高い場所で周年見られます。夜間には仮死状態になることで、寒さに耐えます。また森のあちこちに食料を保管します。

コゲラ

コゲラ 全長:15cm
日本で繁殖する最も小型のキツツキ類。「ギィー」というくすんだ声を耳にする機会は多いかもしれません。天然林から都市公園まで幅広い環境に生息しているからです。

ゴジュウカラ

ゴジュウカラ 全長13cm
亜高山帯から低地まで分布していて、木を上から下へと移動しながら、餌となる昆虫などを探します。繁殖期には、大声でさえずるため発見は容易。冬にも亜高山帯に留まる個体がいます。

シジュウカラ

シジュウカラ 全長:14cm
胸にあるネクタイのような黒色の帯が特徴です。ネクタイはオスの方が太く、メスとの識別点です。主に広葉樹林を好みますが、針葉樹林でも見られます。冬には様々な鳥と一緒に群れを作ります。

ツグミ

ツグミ 全長24cm
鱗模様のお腹と、オレンジ色の翼が特徴。日本では秋から冬にかけて見られ、グミの果実などを好み、群れで移動しながら果実を食べています。

ヒガラ

ヒガラ 全長:11cm
頭のツンと立った冠羽が特徴です。全長は日本でキクイタダキに次ぐ2番目の小ささです。針葉樹を好み、「ツピンツピン」とさえずります。冬にはコガラやシジュウカラと一緒に群れを作ります。

ホシガラス

ホシガラス 全長35cm
白と黒のまだら模様が美しいカラスの仲間。亜高山帯と高山帯に生息します。食べ物を樹木の皮などに貯食します。秋には高山帯でハイマツの種子を集め、亜高山帯に運ぶ様子が見られます。

マヒワ

マヒワ 全長13cm
「チュイーン」と通る鳴き声を聞けば、遠くからでもその存在を確認できます。全身の黄色味が美しく、オスの方が黄色味は強いです。日本では越冬期に多く見られ、数百羽の群れで移動します。

ミソサザイ

ミソサザイ 全長:10cm
渓流沿いを好み、目立つ岩のうえでさえずります。10cmと小柄だが、驚くほど大きな声です。冬には藪のなかや川沿いでひっそりと生活しており「チャッ」と細い声からその存在に気づきます。

ルリビタキ

ルリビタキ 全長:14cm
夏は標高1800m以上で繁殖し、冬は日本国内の低地で主に越冬します。オスは空色の羽毛が美しいですが、メスや若いオスはベージュ色で地味です。

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